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劇場情報
「スクリーミング・マスターピース」の公開劇場です。
詳細は劇場のホームページをご覧下さい。
(2007.11.15現在)

地域 劇場名 電話番号 公開日程
東京 早稲田松竹 03-3200-8968 11/10〜16
TAMA映画フォーラム 080-5042-7775 11/18
秋田 秋田フォーラスシネマパレ 018-836-2990 12/15〜21
札幌 シアターキノ 011-231-9355 12/8〜14
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | 劇場情報 | 18:00 | - | - |
☆アイスランド写真展のご案内☆
ワンダーアイズ写真展
子どもたちが写した環境先進国アイスランド
WONDER EYES Photo Exhibition
ICELAND - through the eyes of the children

アイスランド写真展アイスランド写真展

★2007年8月30日(木)まで!!
9:00-19:00
入場無料 
会場:ギャラリーウオーク・汐留メディアタワー(共同通信本社ビル)3階 
   港区東新橋1-7-1 Tel: 03-6252-8086

★2007年9月1日(土) 〜 10日(月)
10:30-19:00 (最終日のみ15:00)
入場無料
会場:コニカミノルタプラザ 新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F Tel:03-3225-5001

【後援】アイスランド大使館
【協賛】アイスランド航空、キヤノン株式会社、コニカミノルタプラザ、株式会社ダイヤモンド・ビッグ社「地球の歩き方」編集室

アイスランドの子どもたちが、日常の中で大切なものを自由に写した写真展。
子どもたちのピュアなまなざしがとらえた自然や暮らしのカットに、環境先進国の
根底にある文化や感性が写し出されたユニークな写真ドキュメント。
北極圏に近い氷国の息吹を感じながら、ぜひご鑑賞ください。

http://www.wondereyes.org/
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | 最新情報 | 18:07 | - | - |
【コラムvol.10】Iceland Airwaves
 映画『スクリーミング・マスターピース』の公開に伴うこのブログも、今回が最終回です。これまでのブログをお読みいただき、アイスランド音楽シーンのことを少しはお分かりいただけたでしょうか。映画を見る時の、何かの参考になることを願っています。
 
 今回は私がアイスランドに滞在していた時に起こった最も印象深い出来事・遭遇をお裾分けすることにします。題して「シガーロス10周年記念誕生日パーティ潜入記」です。
 
 あれは2004年1月10日(土)のことでした。何だか知らない間に、私はシガーロスの「10歳の誕生日会」に参加していました。これが本当に、何だか知らない間に・・・だったのです。以下はその当時に書いた文章ですが、あまりにも長文であるため、このブログ用に編纂しました。
 
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 ヨハン・ヨハンソンから数日前に気になることを耳にした。電話での短い連絡で、「よくわかんないんだけど、今度の土曜日にシガーロスの誕生パーティがあるらしい。そこでトラバント(注:映画『スクリーミング・マスターピース』の中で、大統領官邸で演奏したグループ)が演奏するみたいだから、行くといいかもしれない。場所は僕もよくわかんないんだけど、誰かに会った時に聞いてみてくれ」ということ。
 これが東京であれば日時も場所もはっきりしない不親切極まりない情報だが、レイキャヴィークであれば事情は別。トラバントのメンバーは友人なので直接彼らに聞いてもいいし、国際的に活躍するシガーロスのパーティなので、他の音楽関係者も知っていることだろう。街でシガーロスのメンバーを見かけるかもしれないし、情報の断片さえあれば、それで事は足りる。
 案の定、その場所はキモノのメンバーであるアレックスが教えてくれた。「そのパーティについては知らないけど、会場はきっとレストランの上階だと思う」と。
 
 指定された当日、もしも場所が分からなければ誰かに電話すればいいやと、アレックスから聞いた場所へ行った。そこは宿泊していたホテルの2軒先なので、間違えたとしても大したことはない。確かにレストランとは別側にドアがある。しかし有名バンドのパーティの割には周囲にまったく人がいないし、目の前の白い大きな扉は人を拒むかのように冷たく閉ざされているし、不安。
 案の定、その扉は押しても開かなかった・・・と思ったら、私の押し方が足りないだけだった。アイスランドの扉は往々にしてこんなもんだ。店舗の扉でも人を拒むかのように固く閉じられている。厳しい自然環境を思えば当然のことだが、ドアは開いているか、自動ですぐに開く日本の軽薄ドアしか知らないため、どうも勝手が違って戸惑うことが多い。
 
 業務用のような大きなエレベーターで最上階へ行くと、一応照明はついていた。それでも不安・・・だって、本当にシーンとしていて、パーティ会場という雰囲気が一切ない。日本のように親切に、「パーティ会場はこちら」なんていうビラさえ貼っていない。もっとも貼ってあったとしても、アイスランド語では読めなかったことだろう。

会場上階へ行くとバーのカウンターがあり、女性2人と男性1人が飲み物を用意していた。
 
 「誰かの誕生日だか何かがあると聞いて来た者ですが、何のパーティなのでしょう?」とそこの女性に尋ねると、「シガーロスの結成10周年パーティよ。”誕生日”ってことみたいだけど。メンバーは奧の部屋にいるわよ」
 
 2003年4月の来日の際シガーロスとは東京の駐日アイスランド大使館で会っていたが、その時はコンサート後で疲れていたような感じだったので、自己紹介もそこそこあまり声をかけなかったから、たぶん彼らは私を覚えていないことだろう。まだ人がまばらでガランとしているため、とてもバツが悪い。知らんぷりでも変なので、ここは思い切って自己紹介することにした。
 
 「日本からたまたま来ている悠加です。アイスランド大使館でお会いしたことはあるんだけど、きっと覚えてないことでしょう。ヨハンからの電話で今日のパーティを知って、来ちゃったんだけど、招待されているわけではないから、お邪魔だったら・・・」と言いかけたら、
 「自由に飲んでエンジョイしてくれればいいよ」と言ってくれたのがキーボード担当のキャルタンだった。彼らはヴーヴクリコを飲んでいた。
 「私、10月のエアウエイヴスの時も来ていて、アルバム・リーフの演奏はすごく感激したわ」とキャルタンに言うと、隣のマリアが「私も演奏していたのよ」と。マリアはシガーロスのバックでバイオリンを弾いているアミーナのメンバーであり、キャルタンの奥さまでもある。金髪、色白、小柄のとても素敵な北欧女性だ。
 「もちろん覚えているわ。ギター、キーボードの響きにしっとりと艶やかなあなたのバイオリンがとても美しかったわ。ただでさえ綺麗なレイキャヴィークの空気を、更に浄めて人を夢心地にするような、本当に胸にジンとくる演奏だった」
 それを聞いたキャルタンもマリアも満足気だったし、私のその言葉は決して嘘ではなかった。キッチン・モータズのキラキラことクリスティンに連れられて見たアルバム・リーフは、誰だか知らなかっただけに、先入観なしに演奏を聞くことができたし、ヨハンの教会ライヴと並び、エアウエイブスのマイ・フェイバリット・ライヴだった。

 そんな話で少しはもりあがろうかと思った時に、ガタイのデカイ人物がやってきた。トラバントのドッディだ。そして私の横にかなり目鼻立ちの整ったスタイルのいい30代であろう女性が座った。そしていきなり私に向かって「私が留守中に家に来た人ね」と言う。
 何の事やらわかりませんとばかり、何の言葉も返せないでいると、
 「私がドッディの同居人、ガールフレンドのラーラよ」
 
 2003年5月、アイスランド・ブルーというイベント関係の出張で私は初めてアイスランドへ行った。その時に出演予定のトラバントのメンバーにインタビューをしたのが、ドッディの自宅だったのだ。なんだそうだったのか。確かにお邪魔しました。ベッドの上にコートを置かせてもらいました!
 「あの時は自宅を使わせてくれてありがとう」ということで、ラーラとの会話が始まった。彼女はキャルタンのお姉さんで、フューネラルズのメンバーでもあるという。誰が誰の友人でも驚かなくなった私ではあるが、さすがに実の姉というのは少し驚いた。つーことは、ドッディはキャルタンの義兄弟ってこと?!
 
 次にはトラバントのギター担当ヴィッディが可愛いガールフレンドを連れてやって来て、ヴォーカルのラッキも現れた。何時頃からライブをやるのかと聞くと、残りの1名が仕事の都合で11時頃まで来られないだろうという。
 「とにかく全員集まったらやるから」というアバウトな返答。入場料があるわけではないどころか、無料で飲み放題なんだからライブがいつ始まろうと構わないよね。
 
 会場の音楽はDJを頼まれた人物(後のトラバントの新しいメンバー)と、シガーロスのヴォーカル担当ヨンシーの趣味で決めているという。70年代のモータウンやポップスが中心。カーペンターズは「The Singles」というアルバムを3回ほどフルにかけていた。その他はジャクソンズやマーヴィン・ゲイなど。
 
 後日知ったことだが、この日この会場には「大統領以外の有名人が全員居る」というほど、地元では知られた人が揃っていたそうだ。確かに私ごとき部外者でも、20名程度は顔を知る人物がいた。そんな彼らを通して紹介される人は全員何らかの芸術に関わっていて、映画監督、美術アーティスト、小説家等がすこぶる多かった。
  
 それは人混みをかき分けてバーのカウンターに近づいた時だった。1時間前とはうって変わって、にぎやかになった会場にビョークを見つけた。彼女は鮮やかなピーチ色のロングドレスを着ていた。胸のところがシャーリングしてあり、そこからカーテンのように流線型を描いて、布がきれいに垂れているような、そんな感じのドレスだった。

Bjork

 私もビョークの音楽は大好きで、どーしてもたまらなくて、お邪魔にならない程度に一言あいさつをして、4回目の訪氷にしてやっとビョークに会えた!とミーハーしながらステージへ戻ると、トラバントのメンバーが全員揃っているではないか。時計を見ると11時をまわっている。会場はすし詰め状態。150人ほどいるのだろうか。それでも、前の方には余裕があるようなので、遠慮なく最前列へと進んだ。ステージ前とはいえ、ステージも客席も高さは変わらない。正確に言えば、ステージとおぼしき場所には10センチほどの段差があるのみだ。

 サウンドチェックを終えてメンバーが会場外へ出ると、頃合いを見計らったように蝶ネクタイの老紳士がステージのマイクの前に立った。誰なのかわからない。アイスランド語なので話の内容もわからない。観客が神妙に拝聴しているところを見ると、誰かエライ人なのだろう。 
 
 トラバントの登場はいつも大げさだ。ファンファーレのようなシンセが鳴り響き、メンバー全員が天に手を仰ぎ、いかにも「これから大暴れするよ!」という雰囲気をかもす。趣味の良さを示す代表格の”さり気なさ”とは全く無縁のグループで、何でも派手にやらなくては気が済まない。トラバントは今回も超ノリノリだった。それもミュージシャン仲間や業界人が多いせいか、客席とステージの間には強烈な期待感があり、異様な盛り上がりを見せた。シガーロスのお気に入りバンドでもあるから誕生日を迎えた本人達は全員前に繰り出し、特にキャルタンは奥さまのマリアといっしょに最前列の真ん前で拳を振り上げて楽しんでいた。
 
 トラバントのヴォーカルのラッキことラグナールは本当に演劇好きで、アチコチの小シアターで機会あるごとにパフォーマンスを繰り広げているし、アイスランドのクリスマスの終了日(1月6日)には山へ帰るサンタのパフォーマンスを私も見た。ヨーロッパ諸国でも名高い舞台監督を父親に持つ血筋か、根っからのステージ人間だ。
 そして今日はアイスランドが輩出した国際的バンドの結成を祝う晴れの舞台だ。ラグナールはタキシード姿で髪もバックでバッチリ決めて、見た目はフォーマルだが、歌うその姿はクレイジーなロックンローラー。本領発揮で中盤からはシャツを脱ぎ、そしてズボンを脱ぎ捨てる。ズボンの下は白い線の縁取りがある黒いブリーフで、何でも家族がクリスマス・プレゼントにくれた”衣装”だそうだ。彼がブリーフ姿になる頃にはビョークも前列までやってきて、楽しそうに踊りまくっている。こうしてアーティストがひしめいているレイキャヴィークでも、ご当地一流の音楽アーティストがこれほど集うことは滅多にあるまい。
ビョークとシガーロスがそこにいるだけでもスゴイのに、その上アメリカやイギリスのレーベル経由で世界中にCDが出ているグループのメンバーも数多く顔を揃えていた。
 
 ラグナールのセクシーなブリーフ姿に誘われ、ムギソンがギターを持って飛び入りしてきた『Lonely Mountain』というアルバムで2002年に突然現れた話題のアーティストで、2003年9月にはムームと共に来日してギター、歌、ラップトップでのワンマンバンドのパフォーマンスを見せてくれた。街で見かけるムギソンはやわらかな物腰の男性だが、今日のステージは今までにないほど激しくロックンロールするムギソンだ。ラッキとのちょっとエッチな掛け合いもあり、これ以上あり得ないというほど客席も激しく盛り上がる。そこにいつもはクールな顔をしているベースのヴィッディが、クイーンのフレディ・マーキュリーのようなバレータイツ姿を披露。もう何がなんだかわかんないよ・・・。
 アイスランド語での「ハッピバースデイ、シガロース!」というのも歌われ、滅茶苦茶楽しくパーティは・・・・始まった。夜の夜中だというのに、これが始まりで終わりではなかったという。これから結局、明け方まで人が出入りし続け、飲み明かしたというのだからスゴイ。
 
贈り物 彼らのパフォーマンスが終わると、シガーロスのメンバーがシャンパングラスを片手に、トラバントの楽屋を訪れたという。インフルエンザで熱を出していたキャルタンは、「トラバントは奇跡だ!僕の風邪を治してくれた!気分は最高!」と大喜びだったそうだ。しかし乾杯をして、シャンパンを一杯飲んだ直後に「う、やっぱり気分が悪くなってきた・・・」と蒼白になり、周囲の人間は笑うに笑えなかったとキャータンは数日後に会った際に教えてくれた。
 
 会場脇の長テーブルの上には、”誕生日”プレゼントが置いてある。メンバーの顔をデフォルメしたアート作品、花束、シガーロス(栄光の薔薇)を示すようなドライフラワー、紅茶セット、誕生日カードなどなど。
 
 
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 これまでに6度アイスランドを訪れ、音楽関係者やミュージシャンに会い、あれこれを見聞きしてきた中でも、このシガーロスの誕生日会のことは、とても印象深い出来事でした。それでも、個人的にはこれに勝とも劣らぬもっと思い出深い出来事もあり、それも機会があればどこかでご披露できればと思っています。
 
 ごく一般の音楽ファンとしてアイスランドへ行き、短期間でこれだけ現地の音楽シーンの中に入り込めるかどうかは疑問だとしても、そういったことを垣間見ることは可能です。特に音楽フェスのIceland Airwavesの期間は、そういった雰囲気がたっぷりあり、音楽ファンは楽しく過ごせることでしょう。

Airwaves
up(写真左)
AirwavesでのSlowBlowのステージ。SlowBlowとしか書いていなかったけれど、実際はMUMも入っていました。映画の中と同じ構成メンバー。
up(写真真ん中)
Airwaves開催中、マスコミ向けに行ったカラシ(現在は解散)のシークレット・ギグ。手抜きの一切無い素晴らしギグでした。
up(写真右)
バングギャング。このバンドはいつ見てもキチンとドラマチックにやります。リズム隊に個性的なプロを配備しているので、外すことがない。


 
 今回で私のブログは最終回ですが、引き続きICELANDiaのブログは続けますので、ぜひ引き続きお付き合いくださいね!今までお読みいただき有り難う御座いました。


   小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
 ⇒ICELANDiaブログ
 ⇒ICELANDia音楽ショップ
 Text&Photos by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 19:32 | - | - |
シネクイント楽日決定のお知らせ
『スクリーミング・マスターピース』シネクイントの公開は、
いよいよ8月17日(金)までです!!
まだご覧になってない方はお早めに!

全国は引き続き順次公開となっております。
よろしくお願い致します!!
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | 最新情報 | 17:00 | - | - |
【コラムvol.9】Iceland Airwavesその1
 映画を見た後に、「アイスランドの音楽シーンを体験してみたい!」と思われませんでしたか?おもいますよねぇ、当然。
 
Valgeir Sigurdsson 映画のあの世界を体験したければ、一年に一度だけ、絶対的に音楽ファンがアイスランドへ行くべき時期があります。それはIceand Airwaves(アイスランド・エアウエイヴス)という音楽フェスです。
 
 この音楽フェスは映画の世界そのものであり、ビョークやシガーロスのライブはないかもしれませんが(シガーロスは毎年、演奏者として友人のサポートには出てきます)、映画のあの世界をたっぷりと堪能することができます。


 エアウェイヴスは、アイスランド最大にして最高の音楽フェスティバルで、第一回目は1999年に海外からのレコード会社用のショーケースとして飛行場の機体格納庫で行われたライブでした。その時の参加アーティストはたったの4組。しかし、ハチャメチャに熱いライブが繰り広げられたため、それが評判となり、毎年その催しは膨張し、今や「フェス」と呼ばれるに相応しい規模の音楽祭に成長しました。第9回目になる今年のフェスは、アイスランド国内外から 100組以上のアーティストが出演を予定しています。
 
 そして映画の中にも、実際にこのフェスからのシーンが多く見られます。そしてこれは音楽フェスであって、ロック・フェスでもないところが絶対的なミソ。
例えば、映画に出てくるメタル・バンドのミヌスも、弦楽四重奏でのヨハン・ヨハンソンの教会ライブもこのフェスのもの。バルディ・ヨハンソンのバングギャングは美術館をフェス会場として使った初年のギグで、あの巨大温泉ブルーラグーンのシーンでさえフェスの一部です。
 
オーロラ フェスは基本的には夕方から明け方なので、日照のある昼間は自然観光もオッケー。運がよければ夜は街中からオーロラも見えるので、ものすごく欲張りな旅行のできる時期です。
昼間はフェスはやっていないとはいえ、メイン会場での演奏がないだけで、午後の早い時間からオフ・ベニューと呼ばれるカフェやミュージック・ショップでのライブもあり、同時期にはアート・イベントも行われるため、ものすごく盛りだくさん!!!アイスランドの大自然を、アートシーンを、レイキャヴィークの街を、音楽フェスを、満喫というか、文字通り寝るヒマがないほどあれこれを楽しむことができます。

Mammut. そして何よりも音楽ファンとして楽しいのは、「え〜、うっそぉ〜」と思うほど、意外なアーティストを意外なところで見たり、プライヴェートで出くわしたりすることでしょうか。
  
 例えば去年は、イズノという会場で行われたキッチン・モーターズ・ナイトで、シガー・
ロスのメンバーが国際的には無名のシッギ・アルマンのバックを務めていました。よく見れば元シュガーキューブスのメンバーも出ていましたっけ。

前々回のブログにも書きましたが、Evil Madnessヨハン・ヨハンソンヒルドゥルが出ていたり、NixNoltesに至っては、元ムームのクリスティンや現在ビョークの『Volta』ツアーのバックで演奏しているメンバーも多数出演していました。それを見ているのが、ビョークの息子のシンドリだったり、日本に何回か来日しているムギソンだったりと、そんな風に、アイスランドのアーティストはみな友人で、有名無名に関係なく、互いに手を貸し合います。そんな彼らの日常を垣間見ることができるのも、地元のフェスだからこその楽しみです。

 
 また、私は現場に居合わせていませんが、去年ICELANDiaが企画したアイスランド・ツアーに参加した日本人の学生さんは、あるクラブで飲んでいた時、ミュージシャンらしき男性にビールをおごってもらった、と。「明日出演するから」と言われたので、指定時間に会場へ行ってみるとDaniel Augustだったのでびっくり。ダニエルは元 GusGusのヴォーカリストで現在はソロとして国際的に活躍しています。また、毎日シガーロスのヨンシーやムームのオルヴァルと会って話した人もいたようです。

 そんな風に、このフェスは行ってみないとわからない楽しさが満載ですが、日本語の情報はなく、現地へ行っても不案内だと分かりづらいのが難点で、第一チケット自体が取りにくい・・・。私自身も初参加の時は現地関係者に手助けしていただき、どうにか会場を探し当て、聴いてみたいアーティストを絞り込んだりしたものです。
 
 そんなわけで、ICELANDiaでは去年から旅行代理店と組み、独自にこのフェスを見に行くツアーを実施しています。ツアーの説明会は駐日アイスランド大使館で行い、7月の分は終了していますので、8月25日の説明会に参加ご希望の場合は、以下のURLで詳細をご覧ください。参加無料です。
 
パソコンhttp://www.tour.free-bird.co.jp/campaign/Iceland/

 フジロックやサマソニにしても、フェスは参加して初めてわかる醍醐味や楽しさ、また出会いやハプニングが数多くあります。あなたもこの機会にぜひ、アイスランド音楽の魅力を知り、そのシーンの面白さに触れてみてください!

  
   小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
 ⇒ICELANDiaブログ
 ⇒ICELANDia音楽ショップ
 Text by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 23:16 | - | - |
【コラムvol.8】サウンドトラックには絶対に来そうな期待の新人がいっぱい!
 映画がアイスランド音楽の縮図であるように、サウンドトラックも当然シーン が一望できるようになっていて、実に感心。輸入盤は1枚ものだけど、日本版は 2枚組で収録曲数もグンと多く、お買い得感アリ。

サウンドトラックスクリーミング・マスターピース
オリジナルサウンドトラック

好評発売中!
¥2,940(税込)


 Disc-1は、映画出演者で固められていて、レーベルを越えたあれこれが散りばめられています。収録曲を眺めると、この映画が撮影された2003-4年の時点では無名だったアーティストが、映画が日本公開に至った2007年までに割と知られる存在になっていることに驚きを覚えると同時に、やはり粒ぞろいだったよなぁと、改めて感じます。

 あの当時はアイスランドの音楽といっても、アイルランドと間違えられるか、「アイスランド?そんなところに何がある?」というリアクションで、アイスランド=辺境音楽といった捉えられ方でした。ただ、既にビョークという大物は存在していたし、シガーロスの人気が爆発し始めたところでもあったし、ムームも勢いに乗ってきて、ムギソンがシーンに躍り出て、そういう点で国際的なポテンシャルがしっかりと見えていたアーティストが続々と躍り出た時期でもあります。

 だから確かにものすごく面白かった(今でももちろん面白いし)。日本では、全く誰も知らない存在でも、音楽のクオリティも演奏技術も素晴らしいし、個性豊かだし、ここにフィーチュアされているアーティスト達は、必ず近い将来認められる時が来るだろうと感じていました。特に私の大のお気に入りはヨハン・ヨハンソンで、彼は2007年7月に東京で初ソロ・ライブを行い、大好評を博したことは記憶に新しいところ。

 そして何よりもこのサウンドトラックが素晴らしいのは、アイスランド人の伝統であるリームルを大きく取りあげていることでしょう。若い世代が伝統を学び、独自の感性で租借して、活動の奥行きを広げることは、ビョークも言及している”アイスランド人であるアイデンティティ”にも、音楽的にも、とても大切なことだと思われます。

 シガーロスが演奏をつけたステインドールも全く違和感がないどころか、ごく自然に伝統と現代のロックが共存するし、映画では取りあげられていませんが、アイスランド本国では例えばヒップ・ホップとリームルの共演盤が非常に高い評価を得た時期がありました。「Odin's Raven Magic」は壮大な試みで、私はその意味も何もわからないけれど、それでも聴く者を圧倒させる何か深い歴史を感じさせ、サウンドトラック全体を引き締めているようです。

 その他、元シュガーキューブスのエイナール・オウルンによるゴースティギタルは今やアイスランドでは台風の目のような存在だし、アミーナはこの6月に最近アルバムを発表。当時新人だったフェロー出身のアイヴォールは9月に来日だし、新生ムームは9月にニュー・アルバムを出して、Iceland Airwavesで大活躍の予定。

 Disc-2は日本だけのボーナス・トラックで、2006-2007年におけるアイスランド期待の新人が揃っています。ただしこちらはレーベルが Smekkleysaに限られているので、若干の偏りは仕方ない。ここでは一曲ずつしか聴けませんが、全アーティストが個別にアルバムを出しています(全てICELANDiaのショップに揃っています)。
 それぞれをかいつまんで説明すれば・・・
 
星スカッカマナゲ(Skakkamanage)はムームのオルヴァルとグンナルも参加するプロジェクト。男女のヴォーカルが中心なので、どことなく新生ムームの雰囲気に共通するところがあり、かなり注目度大。
CDSkakkamanage 『Lab of Love』

星ディクタ(Dikta)のライブを初めて見たのは2003年で、以来、年々歳々ライブの腕を上げて、2007年には5年ぶりのアルバムをリリース。別のグループかと思うほどの成長ぶり。ドラマチックなところはよりドラマチックに、メランコリーはよりメランコリーになり、ロックするところはメタル張りに響かせ、これぞロック・バンドという風情。
CDDikta 『Hunting For Happiness』

星スカゥタル(Skatar)は以前EPを出していて、2007年にフル・アルバムを発表。モグワイとブラック・サバスを足して2で割ったと言われていて、そういった異素材のような音楽が混ざり合う。駐日アイスランド大使がロック好きで、私がこれを見せたとたん「おぉ、アルバムを出したか、興味あるよ」と御購入になりました。
CDSkatar 『GHOSTS OF THE BOLLOCKS TO COME』

星個人的に気に入っているのがこのマムット(Mammut)。2004年のバンド・コンテストで優勝した期待の新人。ちなみに前年2003年の優勝者は、ビョークの息子シンドリが入っていたバンドのDadadrengir。マムットはヴォーカルとメロディがユニークで、ビョークのいたタッピ・ティカラスを思い起こさせる。歌がアイスランド語なのもいい。
CDMammut 『Mammut』

星ジェフ・フー?(Jeff Who?)は、ゴースティギタル、スカッカマナゲ等のメンバーが入っているプロジェクトで、本人達はディスコ・バンドのつもりらしいが、ポップスの主流様式を全部内包して、その上にアイスランディック・ディスコをコーティングしたような感じ。いわゆる70年代のディスコ・ビートよりも、80年代のポスト・パンクっぽいリズムや雰囲気も濃厚。
CDJeff Who? 『DEATH BEFORE DISCO』

星2007年期待の新人ということであれば、例えばStorsveit Nix Noltes、OlofArnalds、Reykjavik!あたりも入れたいところだけれど、レーベルの問題があるのか未収録で残念。こういった新進気鋭のアーティストは、アルバムを聴いてこそ真価がわかるので、少しでも興味を持ったらぜひICELANDiaのショップに探求しに来てくださいね。
 
 それから、輸入盤と日本版の違いはボーナストラックだけではなく、曲目が若干違っています。特にバングギャング(バルディ・ヨハンソン)は本人の希望により日本のサウンドトラックからは抜かれていて、バングギャングはICELANDiaレーベルのアーティストでもあるので、ぜひぜひアルバム『サムシング・ロング』をお聴きください。
CDBang Gang 『Something Wrong』
 
 
 サウンドトラック収録曲とアーティストの個別の解説は、ICELANDiaのブログ
でも書いているので、もっと知りたい!という人はそちらも併せてどうぞ。

  
   小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
 ⇒ICELANDiaブログ
 ⇒ICELANDia音楽ショップ
 Text by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 18:03 | - | - |
【初日プレゼントのお知らせ】アイスランドの水を限定数プレゼント!
『スクリーミング・マスターピース』の上映初日プレゼントが決定いたしました!
先着のお客様に限りアイスランドの水をプレゼント致します!
数に限りがございますのでお早めに劇場まで!!

アイスランド・スプリング
アイスランド生まれの天然水、アイスランド・スプリング。
TDS・硬度*が低いからとってもピュアです。飲みやすく、口あたりまろやかなお子さまから、お年寄りまで、みんなで飲める超軟水です。
*TDS(総溶解固形分)51/L 硬度15/L(軟水) アルカリ性
http://www.icelandspring.jp/

☆公開初日☆
7/28〜:テアトル梅田(大阪)、シネカノン神戸(兵庫)
8/25〜:シネマテーク(名古屋)  
9/8〜:シネテリエ天神(福岡) 
9/15〜:桜坂劇場(沖縄)  
10/13〜:宮崎ピカデリー(宮崎)
  
☆公開日決定いたしましたら、お知らせいたします!
もちろん初日プレゼントあります↓↓

8月下旬:京都みなみ会館(京都)
9月:シネマクレール(岡山)、シアターキノ(札幌)
10月:チネ・ラヴィータ(宮城)

⇒劇場情報はコチラ

※数に限りがございますので、なくなり次第終了とさせていただきます。
予めご了承いただけますようお願い致します。

posted by: SCREAMING MASTERPIECE | 最新情報 | 11:09 | - | - |
【コラムvol.7】これもあれもと欲張りになって当然のレイキャヴィークの音楽シーン
 ムームのクリスティンだったか、映画『スクリーミング・マスターピース』の中でこんなことを言っていました。
 
 アイスランドの音楽シーンはとても狭いので、バンドの掛け持ちは当たり前だし、3〜4のバンドを掛け持ちしても問題なく共存できる、と。
 
 アイスランドはレコード会社とアーティストの風通しがいいし、巨大マーケットでは考えられないような関係がアーティストの間にあります。もちろんそれは好い意味での関係で、真にうらやましい。

 そんなレイキャヴィークのシーンに身を置いて、クリスティンの言葉を地でいく人に先日会いました。
 
ヨハン・ヨハンソン 2007年7月10日、11日に東京でヨハン・ヨハンソンの初ソロ・ライブがありました。
映画では、教会でコンサートを行うシーンがあり、その人がヨハンです。ヨハンのソロをバックアップするために来日したのが、ヨハンが絶対的な信頼を置くパーカッショニストのマシアス・ヘムストックと、チェロのヒルドゥル・グドナドッティル。

Mount A チェロのヒルドゥールはソロ・アルバム『Mount A』をリリースしていて、クラシック畑出身にしては、ずいぶんと毛色の変わったことをやっているとの認識はあったけれど、話を聞いていくうちに、あまりにも典型的なレイキャヴィークの音楽シーンの人なので、思わず微笑んでしまいました。

ヨハンのライブの打ち上げの時に少しインタビューしたので、以下はお裾分けです。

ヒルドゥール星まず音楽的なバックグラウンドを
「学校でチェロを学んで、レイキャヴィークの音楽高校へ入り、次に芸術大学へ進んだの」

星昔からチェロの奏者になりたかった?基本的にはクラシックなの?
「クラシック奏者なんてとーんでもない!(笑) 私がお腹の中にいる時、母親がチェロばかり聴いていて、この子はチェロ奏者になると信じていたんだって(笑)」

星なってるじゃない
「なってない!(笑)ずっとチェロはやっていなくて、ヨハンから弦楽四重奏のチェロに欠員が出来て困っているから、やってくれと言われて猛練習したの」

星それじゃ何をメインにやっているの?
「特にこれ、というのはなくて、あれもこれも。レイキャヴィークの芸術大学でエレクトロニニック・アコースティック・コンポジション(電子音響作曲?)で卒業したのは私が最初なのよ」

星なるほど、で、チェロ奏者じゃないとしたら、音楽的には何をやってきたの?例えば入っていたバンドとか
「最初に入ったのが、Andheriでのヴォーカル。それからRunkとかも。ベンニ・ヘムヘムのベンニやニックス・ノルテスのオッリと一緒だったのがケイジャン(?)というバンド。他にもいろいろ」

星Andheriって、グンナルとオラヴルがムームの前に組んでいたバンドよね
「そう、二人とも私の親友よ。昔からの大親友。大好きな人達」

星そうか、だから新生ムームのレコーディング・メンバーに加わったんだ
「そう、ムームの一員と活動するとなるとずいぶんムームで時間を取られるので、どうしようかと思ったんだけど、ね。みんなすごくいい友達だし、楽しいと思って」

星他の女性とも旨くやっていってる?
「もっちろん!楽しくて仕方ないわ。特にオルロフとは芸術学校が同じだったし」

星そうか、シガーロスのキャルタンも同じ学校よね。彼はオルロフのソロをプロデュースしたし。
「みんな友達」

星ヨハンとはどんな関係で?
「彼が『Virdulegu Forsetar』を録音した時、私のパパが指揮をしたの。その関係でヨハンと会って仕事をするようになったの。弦楽四重奏のチェロが居なくて困ってるから、やってくれって」

星なるほどね。あなたはスクリの『Seria』でも演奏していたわよね。ニックス・ノルテスのメンバーでもあるから、当然去年のAirwavesでも出たんでしょう。
「ええ、ニックス・ノルテスだけじゃなくて、ベッドルーム・コミュニティのアーティストとか、Evil Madnessも」

星え〜、Evil Madnessも?あれ私見てたけど、真ん中に3人男性がいて、横にヨハンがいて、男所帯だと記憶しているけど
「ん?そんなことないよ。私、キラキラのケープを着ていたもん」

星マジ?写真撮ってあるから、後で見るわ。でも記憶ないなぁ、全員男性だったよなぁ
「絶対に私もいた!」

星(笑)わかった、わかった。後から調べるわ。それで今年のAirwavesは?
「出るわよぉ。大忙し。ムームでしょう、ニックス・ノルテス、自分のソロ、ヨハンのステージ、たぶん他に2-3組のアーティストのバックで演奏するだろうから、目が回る忙しさの一週間になりそう」


ヒルドゥル ヒルドゥルはかわいくて美人で明るくて、典型的なアイスランドの、とっても素敵な若い女性。一日目はパープルのドレスにピンクのタイツ!2日目は黒のワンピの下にパープルのスパッツ。それからピンクの靴下にゴールドのサンダル!この感覚が、なんだかビョークっぽい(笑)
 
 ここからムームやヨハンのことを根掘り葉掘り聞きたかったけれど、時間切れ。10月の音楽フェスIceland Airwavesには日本からファンを連れて行くから、その時にまた会いましょうということにした。それで、帰宅して写真をチェックしたら彼女が言う通り、Evil Madnessにはマント姿の彼女が写っていた。

 このようはインタビューはアイスランドのインディーを知らないと何もわからないかもしれませんね。でも、3-4年前のまったく同じ世界が映画『スクリーミング・マスターピース』になっているのです。2007年に同じように映画を作れば、上記のバンドのほとんどが映画に登場することでしょう。

  
   小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
 ⇒ICELANDiaブログ
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 Text by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 16:52 | - | - |
【コラムvol.6】アイスランドの音楽シーン
 「777」のゾロメだった2007年7月7日の土曜日(七夕!)に、渋谷のシネクイントで『スクリーミング・マスターピース』の公開が始まりました。土曜日の遅い時間にも関わらず、大勢のお客さまが開演前から詰めかけてびっくり。
おいで下さったお客さま、有り難う御座います。


シネクイント それで映画上映中のシネクイントでは、日本の大型ショップでの取り扱いのない、アイスランド現地でしか見つからないようなアルバム等を劇場で即売していますので、みなさまぜひご利用ください。サウンドトラックに一曲しか入っていなくても、ほとんどのアーティストが個別にアルバムをリリースしています。


 今回はアイスランドの音楽シーンに関して、ごく基本的なお話しをしたいと思います。

 アイスランド音楽に初めて関わるようになった頃、アイスランドの音楽は「スローミュージック」だと私は描写したものでした。テンポが遅いという意味じゃないです。スローフードと同様に、生産者の顔が見えるところで、丁寧にじっくりと作られているという意味でのスローミュージック。
 
 巨大マーケットのメジャー音楽会社の場合はヒット曲を連発しないと食うに困るから、がむしゃらにでも売るし、組織力と経済力を使ってそれを可能にする。アイスランドは国が小さすぎて、それができない。でも出来ないからこそ、メジャーからはおよそ出てこない世界観のアーティストが大勢生まれ、その中から世界的に認識されたのが、ビョークでありシガーロスなのです。
 
 面白いことに、映画『スクリーミング・マスターピース』は、アイスランド音楽の縮図ではあるけれど、あくまでもインディの縮図であって、アイスランド国内のメジャー・バンドはひとつも出てこない!
 
例えば日本でも国内で有名で人気のあるバンドと、海外で知られている人では差がありますよね。サザンといえば日本人なら誰でもわかるけど、海外では坂本龍一の方が知られている。アイスランド国内も同じで、国内向けアーティストと、海外向けアーティストが分かれていて、だからアイスランド屈指の人気を誇るスツーヅメンも、サウリン・ハンス・ヨンス・ミンスランド・オグ・シニールイラファールも映画に出てこないし、ビョークが尊敬するメガスでさえ出てこない。あえて言うなら、ブッビ・モルテンズがEgoの一員として、80年代に製作された『ロック・イン・レイキャヴィーク』のワン・シーンに登場する程度。
 比率で言えば、こういった国内向けアーティストが、アイスランド音楽の売上70%のシェアを占め、残りの30%が映画に出てくる世界なのです。

オルロフ・アルナルズ つまりビョークやシガーロスは、アイスランド国内のマイナー・アーティストとして最も成功したってこと。それも国際的に、ドッカンと大成功した。
 
 なぜ彼らがマイナーなのかという理由に、人口30万人の国ではミュージシャンとしてだけで食べていけないということがあります。

  
 アイスランド国内でメジャーになろうとしたら、全国をドサ回りしなければならない。これがもう本当に、ドサまわりという言葉がぴったりの状況で、本格的なライブ会場はないため、体育館や公民館等での音響が必ずしも良くない場所ばかりだし、人口数十人とか、数百人のところでの演奏なので、自分たちの最新作品を披露するなんて贅沢は有名になった後でしかできず、最初は例えばビートルズのカバーとかを演奏させられるわけです。
  
 そんな不本意なドサ回りを避けたいのであれば、音楽教師になったり、スタジオ・ミュージシャンを兼用することになります。だから、アイスランドの著名ジャズ・ミュージシャンはほとんど例外なく音楽学校の教師だし、時としてロック・ミュージシャンの中に交響楽団のメンバーがいたりします。
 
Megas/ Hofudalausnir それじゃインディーズのアーティストはどうしているのかといえば、これはもう間違いなく別の職業を持っていて、そこでスタジオ代を捻出し、自分達が本当にやりたい音楽に集中できるよう腐心しています。または、海外に出てしまうか・・・。ビョークだって、メガス(Megas)のバック・ヴォーカリストとしてバイトをしていたわけです(ビョークのバック・ヴォーカル入りのメガスのアルバムは、現在シネクイントまたはICELANDiaショップで発売中)。

 
 自分達にしかできないユニークな音楽を作り出し、海外に広く認めてほしいと真剣に取り組んでいるからこそ、こういう人達の多くは、正直アイスランド国内のことは投げてます。国内でプレイするとしても、その目は海外へ向いている。
 
 そして彼らは絶対に物まねをしません。誰かが何かを作ってヒットしたからといって、意地でもそれにいは追随しない。”柳の下のドジョウ”のようなものを作り、自分達がバカにされるのはいいとして、親兄弟親戚にまで肩身の狭い思いはさせられない。なぜなら、人口30万人では世界が狭すぎて匿名ではいられないからです。誰が誰の親で親戚かなんて、すぐに分かってしまう。
 
 アイスランドから、唯一無二の個性を持ったアーティストが生まれてくるのは、上記のような特殊な事情が大いに関係しているようです。
 
 そんなわけなので、アイスランド国内に居ながら海外のメディアに注目してもらえるアイスランド最大の音楽フェス、Iceland Airwavesは彼らにとって最高に重要なライブ活動で、もちろん映画の中のシーンにも、このフェスからのギグが数多くフィーチュアされています。
 
 映画『スクリーミング・マスターピース』の世界を体験したければ、Iceland Airwavesを見に行くのが一番。それにアイスランド国内では最大のフェスでも、例えばグラストンベリーに比べれば、規模はまったく可愛いもの(笑)。フェスは夜だけなので、昼間は自由に観光が可能。音楽ファンであればアイスランドを訪れるのに一石二鳥の時期です。ラッキーならばオーロラも街中から見えます。
 
 ICELANDiaでは去年に引き続きこのフェスに参加するアイスランド・ツアーを企画。興味ある人はぜひアイスランド大使館での説明会にご参加を。詳細は下記にあります。
http://www1.tour.ne.jp/search/tur/tur_dtl.php/933029/


小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
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 Text by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 12:16 | - | - |
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