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【コラムvol.6】アイスランドの音楽シーン
 「777」のゾロメだった2007年7月7日の土曜日(七夕!)に、渋谷のシネクイントで『スクリーミング・マスターピース』の公開が始まりました。土曜日の遅い時間にも関わらず、大勢のお客さまが開演前から詰めかけてびっくり。
おいで下さったお客さま、有り難う御座います。


シネクイント それで映画上映中のシネクイントでは、日本の大型ショップでの取り扱いのない、アイスランド現地でしか見つからないようなアルバム等を劇場で即売していますので、みなさまぜひご利用ください。サウンドトラックに一曲しか入っていなくても、ほとんどのアーティストが個別にアルバムをリリースしています。


 今回はアイスランドの音楽シーンに関して、ごく基本的なお話しをしたいと思います。

 アイスランド音楽に初めて関わるようになった頃、アイスランドの音楽は「スローミュージック」だと私は描写したものでした。テンポが遅いという意味じゃないです。スローフードと同様に、生産者の顔が見えるところで、丁寧にじっくりと作られているという意味でのスローミュージック。
 
 巨大マーケットのメジャー音楽会社の場合はヒット曲を連発しないと食うに困るから、がむしゃらにでも売るし、組織力と経済力を使ってそれを可能にする。アイスランドは国が小さすぎて、それができない。でも出来ないからこそ、メジャーからはおよそ出てこない世界観のアーティストが大勢生まれ、その中から世界的に認識されたのが、ビョークでありシガーロスなのです。
 
 面白いことに、映画『スクリーミング・マスターピース』は、アイスランド音楽の縮図ではあるけれど、あくまでもインディの縮図であって、アイスランド国内のメジャー・バンドはひとつも出てこない!
 
例えば日本でも国内で有名で人気のあるバンドと、海外で知られている人では差がありますよね。サザンといえば日本人なら誰でもわかるけど、海外では坂本龍一の方が知られている。アイスランド国内も同じで、国内向けアーティストと、海外向けアーティストが分かれていて、だからアイスランド屈指の人気を誇るスツーヅメンも、サウリン・ハンス・ヨンス・ミンスランド・オグ・シニールイラファールも映画に出てこないし、ビョークが尊敬するメガスでさえ出てこない。あえて言うなら、ブッビ・モルテンズがEgoの一員として、80年代に製作された『ロック・イン・レイキャヴィーク』のワン・シーンに登場する程度。
 比率で言えば、こういった国内向けアーティストが、アイスランド音楽の売上70%のシェアを占め、残りの30%が映画に出てくる世界なのです。

オルロフ・アルナルズ つまりビョークやシガーロスは、アイスランド国内のマイナー・アーティストとして最も成功したってこと。それも国際的に、ドッカンと大成功した。
 
 なぜ彼らがマイナーなのかという理由に、人口30万人の国ではミュージシャンとしてだけで食べていけないということがあります。

  
 アイスランド国内でメジャーになろうとしたら、全国をドサ回りしなければならない。これがもう本当に、ドサまわりという言葉がぴったりの状況で、本格的なライブ会場はないため、体育館や公民館等での音響が必ずしも良くない場所ばかりだし、人口数十人とか、数百人のところでの演奏なので、自分たちの最新作品を披露するなんて贅沢は有名になった後でしかできず、最初は例えばビートルズのカバーとかを演奏させられるわけです。
  
 そんな不本意なドサ回りを避けたいのであれば、音楽教師になったり、スタジオ・ミュージシャンを兼用することになります。だから、アイスランドの著名ジャズ・ミュージシャンはほとんど例外なく音楽学校の教師だし、時としてロック・ミュージシャンの中に交響楽団のメンバーがいたりします。
 
Megas/ Hofudalausnir それじゃインディーズのアーティストはどうしているのかといえば、これはもう間違いなく別の職業を持っていて、そこでスタジオ代を捻出し、自分達が本当にやりたい音楽に集中できるよう腐心しています。または、海外に出てしまうか・・・。ビョークだって、メガス(Megas)のバック・ヴォーカリストとしてバイトをしていたわけです(ビョークのバック・ヴォーカル入りのメガスのアルバムは、現在シネクイントまたはICELANDiaショップで発売中)。

 
 自分達にしかできないユニークな音楽を作り出し、海外に広く認めてほしいと真剣に取り組んでいるからこそ、こういう人達の多くは、正直アイスランド国内のことは投げてます。国内でプレイするとしても、その目は海外へ向いている。
 
 そして彼らは絶対に物まねをしません。誰かが何かを作ってヒットしたからといって、意地でもそれにいは追随しない。”柳の下のドジョウ”のようなものを作り、自分達がバカにされるのはいいとして、親兄弟親戚にまで肩身の狭い思いはさせられない。なぜなら、人口30万人では世界が狭すぎて匿名ではいられないからです。誰が誰の親で親戚かなんて、すぐに分かってしまう。
 
 アイスランドから、唯一無二の個性を持ったアーティストが生まれてくるのは、上記のような特殊な事情が大いに関係しているようです。
 
 そんなわけなので、アイスランド国内に居ながら海外のメディアに注目してもらえるアイスランド最大の音楽フェス、Iceland Airwavesは彼らにとって最高に重要なライブ活動で、もちろん映画の中のシーンにも、このフェスからのギグが数多くフィーチュアされています。
 
 映画『スクリーミング・マスターピース』の世界を体験したければ、Iceland Airwavesを見に行くのが一番。それにアイスランド国内では最大のフェスでも、例えばグラストンベリーに比べれば、規模はまったく可愛いもの(笑)。フェスは夜だけなので、昼間は自由に観光が可能。音楽ファンであればアイスランドを訪れるのに一石二鳥の時期です。ラッキーならばオーロラも街中から見えます。
 
 ICELANDiaでは去年に引き続きこのフェスに参加するアイスランド・ツアーを企画。興味ある人はぜひアイスランド大使館での説明会にご参加を。詳細は下記にあります。
http://www1.tour.ne.jp/search/tur/tur_dtl.php/933029/


小倉悠加(ICELANDiaレーベル代表)
 ⇒ICELANDiaブログ
 ⇒ICELANDia音楽ショップ
 Text by Yuka Ogura (C) Alljos Entertainment co., ltd.
posted by: SCREAMING MASTERPIECE | アイスランドコラム | 12:16 | - | - |
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